「自己破産」に関するお役立ち情報
自己破産をすると連帯保証人へはどのような影響があるか
1 連帯保証人とは
個人の方が、金融機関等からお金を借りる際には、通常、金融機関から保証人を付けるよう求められます。
保証人とは、お金を借りた主債務者から借金の返済が行われない等の場合に、代わりに借金等の返済を行う義務を負う人のことです。
保証人には、「保証人」と「連帯保証人」があり、この二つには大きな違いがあります。
特に大きく異なることとして、保証人には以下の3点が認められています。
①保証人は、主債務者より先に保証人に請求された場合には、債権者に対して、まずは主債務者へ請求を行うよう主張することができる
②保証人は、主債務者が財産を持っているときには、まずは主債務者へ強制執行を行うよう債権者へ主張することができる。
③保証人は、保証人が複数いた場合、債権者に対して自分の負担分のみの支払をすればよい
これに対し、連帯保証人は上記3点の主張が認められておらず、主債務者とほぼ同じような重い返済責任を負っていることになります。
2 主債務者が自己破産をした場合の影響
では、主債務者が自己破産を行った場合、保証人にはどのような影響があるのでしょうか。
主債務者が自己破産の手続きを行い、免責を受けた場合、主債務者による債権者への返済義務は免除されます。
しかし、債務の免責の効果は保証人には及びません。
保証人の責任は免除されていないので、保証人の支払いの義務はそのままということになります。
主債務者が自己破産の手続きを行った場合、債権者は弁護士の介入によって期限の利益を喪失する場合が多いため、保証人は主債務者の代わりに一括返済を求められることになります。
連帯保証人の場合は、保証人が複数いた場合でも関係なく、一人ひとりが全額の請求を受けることになります。
そこで、保証人や連帯保証人も、借金の返済が難しい場合には、主債務者と同様に、債務整理の検討が必要となります。
そのため、ご家族や、ご友人が保証人となっている場合、自己破産の際には十分な説明が必要となります。
また、ご自身が保証人の立場になっていて、主債務者が自己破産を行った場合、債権者から一括で請求がくることが考えられます。
債務の返済が難しい場合は、ご自身も弁護士への相談を行うことをおすすめします。
自己破産をご検討されている場合や、ご自身が保証人になっている債務の主債務者が自己破産を検討されている場合は、お早めに弁護士へご相談ください。