任意整理とは
任意整理に必要な期間
1 任意整理をするために必要な期間
任意整理をするために必要な期間は、案件によっても異なりますが、通常はおおよそ3~9か月となります。
まずは、どこの債権者と任意整理を行うかを確定しなければなりません。
任意整理をする対象の業者が分かっていれば、契約後すぐに各債権者へ受任通知を送付します。
債権が譲渡されるなどして債権者が変わっていると、通知がすぐには現在の債権者に届かないことがあり、通知先が譲渡先を連絡してくるぶん連絡が遅くなることもあります。
債権者が受任通知を受け取った後は、裁判をする場合を除いて一旦借金の督促等はできなくなります。
また、通知によって、債権者から、これまでの履歴や債務額の開示をしてもらいます。
開示にかかる期間は債権者によって様々ですが1~2か月程度が多いです。
依頼者には、その間に弁護士費用の積立をしていただきます。
弁護士費用は、一括でお支払でも大丈夫ですし、分割でのお支払でも可能です。
分割の場合にはある程度毎月の返済額を予想し、見込み額を設定することが多いです。
弁護士費用が積み立てられた後は、弁護士が各債権者と和解の交渉を行います。
交渉開始からおおよそ1か月程度で和解にまとまることが多いです。
2 和解後の返済期間
債権者の傾向やこれまでの取引履歴などによって、返済期間や返済額について条件が厳しくなる可能性もありますが、和解後の返済期間は3~5年が目安になります。
和解したときの約束どおりに滞りなく返済することができれば、債務は完済となります。
万が一、約束通りの支払ができなかった場合には遅延損害金が付加され一括での請求が行われるなど、任意整理が無意味になってしまう可能性があります。
滞納した方が再度任意整理をしようとしても、全く認めなかったり、前回よりも条件が厳しくなったりしますので、確実に返済できる内容で和解し、忘れずに返済を続けるようにご注意ください。
3 借金でお困りの方はご相談ください
任意整理をするために必要な期間は、債権者の開示のタイミング等により左右されますが、3~9か月、その後返済期間に3~5年と考えるのが妥当です。
弁護士との相談時の情報で、ある程度の目安は分かるかと思います。
借金問題でお困りの方はぜひ当法人にご相談ください。
周囲に知られずに任意整理できるか
1 周囲に任意整理が知られる可能性
任意整理であれば、通常は、家族や友人、職場などに知られてしまう可能性は低いと言えます。
任意整理を行う場合、弁護士にご依頼していただくと、各債権者に対して今後の窓口が弁護士になったことを伝える受任通知を送付します。
任意整理は裁判所を通さず、弁護士が各債権者と話し合いで交渉を行うものになりますので、ご依頼すれば基本的には弁護士と債権者の間で話が進んでいくことになります。
そのため、基本的には周囲に知られてしまうことはありません。
2 任意整理を知られてしまうタイミング
基本的には周囲に知られにくい任意整理ですが、債権者によっては裁判を起こしてくることもあります。
その場合には、弁護士に依頼していても裁判所からの書類が自宅に届いてしまうため、それをきっかけにご家族などの周囲の人に知られる可能性はあります。
また、相手から訴訟を起こされた場合に自宅で受け取れなかった訴状が勤務先に届いたり、裁判で返還を認める判決が出た後に債権者が給料を差し押さえたりする場合があります。
勤務先が知られていなければ給料を差し押さえられることはありませんが、通常は、借金をするときに勤務先を記載しています。
また、転職していても、財産を調査して勤務先が分かると給料を差し押さえられる可能性があります。
給料が差し押えられると、裁判所から勤務先に差押命令が送達されることになりますので、債務整理をしていることが勤務先に知られてしまうことになります。
また、ご家族が保証人となっている場合には、その債務について任意整理を行うと、債権者は保証人であるご家族に対して一括での支払いを求めることになります。
どうしてもご家族に知られるのを防ぎたいということであれば、ご家族が保証人となっている債務については、債務整理の対象から外して支払いを続けることになります。
3 任意整理を悩まれている方はご相談ください
上記のような例外を除けば、基本的には周囲に任意整理をしていると知られてしまう可能性は低いです。
当法人は、どの業者がどういう方針で対応するかについてある程度把握しておりますので、ご相談の際に周囲へ知られてしまう危険性の有無やアドバイスをお伝えできるかと思います。
なるべく周囲に知られずに手続きを進めていくことは十分可能と言えますので、任意整理を悩まれている方はまず相談することをおすすめします。