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被疑者・被告人・容疑者の違い

  • 文責:所長 弁護士 伊藤美穂
  • 最終更新日:2023年11月15日

1 被疑者と被告人、容疑者について

被疑者は、犯罪の疑いをかけられて、警察や検察などの捜査機関による捜査の対象とされているが、まだ公訴を提起されていない者を言います。

一方、被告人は、刑事訴訟において、罪を犯したものとして公訴を提起され、その裁判が確定していない者を言います。

よく目にするマスコミによる報道では、被疑者について、容疑者と呼ばれています。

被疑者及び被告人は、刑事訴訟法などの法律で規定された用語ですが、容疑者という用語は、あくまでも報道で使われている用語であり、法律で規定されたものではありません。

2 被疑者と被告人の共通点

被疑者も被告人も、真犯人であるかどうかは、裁判によって明らかになることですから、あくまで真犯人の疑いがある者にとどまります。

被疑者も被告人も、裁判において有罪判決を受ける前は、無罪であると推定されています。

また、被疑者も被告人も、身柄拘束を受けているかどうかは問われず、身柄拘束を受けずに、在宅で警察官や検察官の取調べを受ける被疑者や、裁判に出る被告人も多くいます。

3 被疑者と被告人の違い

もっとも、被告人は、捜査の結果として、検察官により公訴を提起され、刑事裁判を受けることを前提としている立場にあります。

この点、被疑者は、捜査の結果として、検察官により不起訴処分を受ける可能性もあり、刑事裁判を受けることを前提としない立場にある点で、大きな違いがあります。

また、被疑者は、身柄を拘束されている場合、警察官や検察官などが捜査の一環として行う取調べを受ける義務があるとされています。

一方、被告人は、捜査を受け終わった立場にあり、警察官や検察官らによる取調べを受ける義務はないとされています。

なお、被告人は、身柄を拘束されている場合、身柄の解放を受けるために保釈を請求することができます。

一方、被疑者は、身柄を拘束されていたとしても、保釈を請求することはできません。

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